不毛な時代に伸びるネット通販のキーワードは“エンターテイメント”! [身近なトピックで知るダイレクトマーケティング - DM学会コラム] | Web担当者Forum
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ネット・モバイル通販の利用者の変化
この一年を振り返ると、消費不況のなか、課題はたくさんあるけど、通販は全体的にマーケットが伸びているね。特にネットがキーワードになっている。
不況で大変な人もいる中、私自身は一人暮らしということもあり、あまり支出の額は減っていないんですが、毎月最低でもいくらぐらいは通販を買う、という額が固定化されてきたような気がします。この前の調査でも、女性のネット利用が増えたという結果が出ていましたね。
週3回以上と多頻度に通販を利用する人が増えている。消費不況と言われる中で、一番買い物をするであろう層の20代女性のネット利用頻度が高くなってきているんだ(図表1)。
ユニクロ、マルイのネット通販も伸びているね。ネットスーパーを始め、量販店も通販をやり始めている。
モバイルはどうでしょうか?
少し前まで、携帯でモノを買うというのは10代後半~20代前半の消費者に限られていたけど、いまでは、その年齢層以外にも広がっている。
そうなんですか?
たとえばニッセンの携帯からの売上が非常に増えている。ニッセンの顧客層は普通の主婦が多い。メインの顧客層は、デジタル世代の若者ではなく、30代~40代ぐらいの人たちなんだ。「月刊 ネット販売」の推計によると、ニッセンのモバイルの売上は、2009年は前年より47.1%も増えている。インターネットやメールの入口は、PCではなく携帯になってきているということなんだ。それは大きな変化だね。
確かに、私もずっとPC派だったんですが、最近少しモバイルを使うようになってきました。通勤時間にネットにつなげられるので、忙しいときには便利です。
読むメルマガ、読まないメルマガ
勝者 ユニクロ
企業の術中にハマる!?
キーワードはエンターテイメント!
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情報収集にはお金を惜しまない
携帯は、よく「30cmメディア」だと言われるように、肌身離さず持ち歩けて、移動時間や暇つぶしに使える。これはPCではできないこと。
また不思議なことに、iPhoneがあれだけ売れている。iPhoneの利用者は基本的にパケット定額サービスに入っているから、月額で平均6千円~7千円の固定費がかかる。消費不況なのに、情報に使うお金は減っていないんだ。
そうなんですか~。私は携帯料金といっても月3,000円ぐらいのなので……
iPhoneを持っている人は、他の携帯と併用する2台持ちの人が多い。音声通話はふつうの携帯を使って、データ関係はiPhoneを使う。ということは、情報を取るためにすごい料金を払っている。
確かに、情報で得するか損するか決まってしまいますよね。
iPhoneで配信されている新聞もあるので、新聞を取らなくてもiPhoneは持つという現象も起こっている。
なるほど。じゃあ、どんな情報を発信するかで、消費者に選ばれる企業になるか決まってくるということでしょうか。
うん。良いか悪いかではなく、インターネットが中心であることは認めざるを得ない。紙メディアがなくなるということではなくてね。
読むメルマガ、読まないメルマガ
ネットが中心になるということは、メルマガも大事になりますよね。
そうだね。ユニクロのメルマガも非常に効果があるし。
ユニクロは、メディアの見せ方をすごく練っていますよね。
ユニクロのメルマガの編集力はすごいね。
読むメルマガと読まないメルマガがはっきり分かれている気がします。
そのショップに対して、期待値がある場合、メルマガは読む。価値がはっきりしていない店から送られたメルマガは開封すらしない。
バーゲン情報のときだけ開けるメルマガもあります。バーゲンの情報を取りたいために登録はしているけど、バーゲン以外のメルマガは読まずに削除しています。
安いときだけ利用するということだね。企業にとって、ネットでの展開はそこが難しい。インターネット以前は、情報が取れなかったのでそういうことはできなかった。企業もそれだけ選別されているということだね。
勝者 ユニクロ
ところで、なぜユニクロでは、いまだに6,000円以上買わないと送料無料にならないんでしょうか。そこが不満です。3,000円以上は送料無料にしてほしい。絶対それぐらいの体力ありますよね。
それは、強気のブランド戦略だね。商品力が優れているから、送料があってもユニクロに行ってしまう。
土日の安いときになかなか店舗に行けないのでネットで買いたいんですけど、送料がネックで、ネットと店舗の使い分けができないんです。しょうがないから、高いけど平日に店舗で買っちゃうんです。
ユニクロに負けてるってことだね。
(笑)。敗北してますね~。
ユニクロにとっては、君が店舗で買おうがネットで買おうがどっちだっていいわけだし。
確かに今、私が負けてる店舗ってユニクロぐらいかもしれません。あとは全部私が選ぶ側ですけど。
ブランドというのは、お客さんと企業の関係の中で、企業の方が勝たないといけない。でも、今は勝っている企業が少ないね。勝っている企業の代表がユニクロとニトリ。商品の独自性があってお客さんより優位に立つようなブランドが少ない。
でも、仕入れて売っているところは独自性が出しにくいですよね。
ユニクロやニトリのように、製造からやっているところが強い。僕は、これからの通販は製造販売のほうが有利になると思っている。
キーワードはエンターテイメント!
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企業の術中にハマる!?
でも当たり前だけど、女性の化粧品ってお金使うねー。だから化粧品のマーケットって大きいんだね。
本当に大変ですよ。
だから不況に関係ないんだね。今も落ちてないし。
外に行くときには、顔を整えないといけないし。効果があるものは試してみようかなとか、そういうニーズはすごく大きい。
実は私、美顔器買っちゃったんですよー。本体は安いんですけど、3,000円ぐらいのジェルを1年間買わなくちゃいけないんです。
それは企業の戦略にハマったね。
この戦略はすごいですよね。電話代みたいに毎月固定費がかかるわけですから。効果があるからやっちゃうんですけどね~。
通販で扱っている商品ジャンルは、化粧品、健食、ファッション、日用品などいろいろありますが、今年はどのジャンルが伸びると思いますか?
食品は堅いだろうね。安全というニーズと、生産者から直販で買うということがマッチしているし。水もそうだね。
確かに、家庭用のウォーターサーバーはいくと思います。
通販じゃなくて宅配市場だけどね。
最近、ブログを見ていてもウォーターサーバーを使い始めたっていう人が多いです。
私はミネラルウォーターを週に3~4本買ってるんですが、結構な頻度なので面倒くさくなってきたんですよ。でも、通販でまとめ買いしても置いておくスペースがないし、仕方なく1本ずつ買ってるんですが、面倒くさいし、重いし、ゴミ捨ては手間がかかるし。
うちも考えてるんだよ。機械はレンタルで、意外とそんなに高くない。水は必要な分だけ届けてくれる。
スペースもそんなに取らないし。
水もお湯も出る。すごい便利だよね。
そうそう。ボトルも回収してくれて、ゴミの心配もないし。
企業の術中にハマってしまう。1回頼んじゃうと、君の美顔器と同じで、毎月払い続けることになる。
そうですよね。やめとこう。美顔器だけにしておきます。
キーワードはエンターテイメント!
食については、「安全」というニーズに加えて、エンターテイメント化しているよね。あるパティシエが言ってたらしいんだけど、楽天でケーキなどの有名ショップのスイーツがすごく売れている。なぜネットで売れているのか不思議だと言うんだ。その人曰く、今朝作ったケーキをその日のうちに食べるのがおいしいに決まっている。ところがネット通販は、冷凍で送る。最短でも1日のタイムラグが出るからおいしくないはずだ。でもお客さんは、人気のケーキがどうしても食べたい。食べたいけど店舗が遠くて行けない。おいしさを重視するなら、近所のケーキ屋さんのできたてのケーキを食べた方がよっぽどおいしいんだけど、話題になっているものが食べられたというワクワク感が欲しいんだね。
人は、日用必需品は節約するけど、エンターテイメントにはお金をかけますよね。
食に限らず、「エンターテイメント」がネットの裏のキーワードだと思う。
Wiiもそうですよね。
この不毛な時代に、本当に毎日楽しい? 日本人は、そこそこ成熟化して均等な社会だけど、じゃあ個人個人が楽しいと感じているのかは疑問だよね。人口密度が高い日本で、出口が見えず給料も減りながらも、通勤に1時間もかかって家庭を維持していかないといけない。個人のエンターテイメントに関しては、日本は非常に貧しい国だと思う。
他の国は個人の楽しみが多いんですか?
自然が豊かかどうかが大きいね。自然が残っているということは、人口密度が低いということだ。ニューヨークに住んでいる人でも、隣の州に行けば自然が豊かだから、手軽にアウトドアが楽しめる。僕は、本当のエンターテイメントは何かと言うと、お金をかけないで自分独自の趣味ができるかどうかだと思う。米国やヨーロッパは、DIY(日曜大工)も盛んだよね。
自分の生活に手間をかけるという文化があるんですね。日本は、パッケージされたものを求める傾向がありますね。
マツキヨとかセブンイレブンのような業態は日本らしいね。システムで動いている。
でも、コンビニは、今のところ小売で最強のビジネスモデルなんですよね。
すばらしいと思うよ。あんなの日本人にしかできない。
つまり、日本はシステムには優れているけど、エンターテイメント性が乏しい。これからは、商品を売るのではなく、エンターテイメント性を売れ! ってことでしょうか。
そりゃあそうだよ。何のために商品を購入するかを考えないと。生活に潤いを与える、楽しさを与える、そのために商品があるんだから。
- 記事種別:解説/ノウハウ
- 内容カテゴリ:EC/ネットショップ
- コーナー:身近なトピックで知るダイレクトマーケティング - DM学会コラム
- 内容カテゴリ:マーケティング/広告
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